謝るのが美徳の日本人、謝らないのが美徳のアメリカ人(2)

I’m sorryと言わないアメリカ人

アメリカ人は謝ることを好まないという見方がある。アメリカ人は滅多に「アイム・ソーリー」と言わない。スーパーのレジ係は釣銭の間違いを指摘されたときでも謝らず、何事もなかったかのような顔をしている。日本人が「済みません」とか「申し訳ありません」と言う状況でも、アメリカ人は謝罪の言葉をほとんど口にしない。  

直接的かつ低姿勢で謝罪する日本人

少なくとも、一般的に日本人がアメリカ人よりも頻繁に、はっきりとした形で謝ることは間違いない。日本人はアメリカ人よりも直接的かつ低姿勢で謝罪することを好むともいえる。

自己評価の違いが謝罪行動の違いを生む

謝罪行動をめぐる両国の違いは、両国民にとっての自己評価の必要性の違いから来ていると考えられる。アメリカ人は自己の強化を志向し、自分自身を肯定的に捉えようとする一方、「悪かった(アイム・ソーリー)」と言うことは自身の全面的な責任を認めることだと考えている。その結果、謝罪を通じて個人のミスを認めることを避けようとする。 これに対して、日本人は一般的に自身を不完全な人間だと考え、 自己批判的な態度を取りがちである。日本人の謝罪は自己批判的な性質を反映している。

謝ることが交渉をスムーズにすると考える日本人

そのうえ、日本では、損害補償の交渉で双方が互いに相手に謝ることが交渉をスムーズに運ぶと考えられている。謝罪は紛争を解決するための重要な要素となっているのだ。したがって、日本人はアメリカ人より直接的かつはっきりと謝罪することを好む。さらに広報的要請といった複合的な要因が影響を与えてきていることも、続稿で指摘していきたい。(高橋眞人)

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