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謝るのが美徳の日本人、謝らないのが美徳のアメリカ人(3)

日米企業の謝罪方法の違い

謝罪は、だれかの行動がほかのだれかに損害を与えたときに行われる。また、人々は混雑した場所で人にぶつかると、単に「緊張を和らげてほしい」「謝ってほしい」という相手の期待に応えるために「ごめんなさい」と言って謝る。人にぶつかったときなどの謝罪行為は、ある意味、相手の不快感を和らげるための儀式的な行為であるといえよう。

日常生活でもよく謝る日本人

日本のお詫び(謝罪)にはお辞儀がつきもの

日本人は世界の中でも、よく人に謝ることで知られる。我々は、 路上でも店内でも駅でも家庭内でも、至るところで頻繁に人に頭を下げ、お詫びしているといえる。とくに日本語の「すみません」という言葉は大変便利だ。「すみません」は 英語で言えば「I’m sorry」(謝罪)と「Thank you」(感謝)と「Excuse me」(軽い謝罪)という3つの意味を持つが、ややカジュアルな形で、さまざまな場面で頻繁に使われている。もし「申し訳ありません」と謝るべきか、「ありがとうございました」と感謝するべきか、判断がつかなかったとしても、「すみません」はさまざまな用途に合うから、安心して使える。

直接的かつ低姿勢で謝罪する日本企業

日本人はアメリカ人よりも直接的かつ低姿勢で謝罪することを好むといえる。この日本人の謝罪の傾向は、企業が不祥事などの際に見せる行動にも表れている。

2015年6月25日、自動車のエアバッグを製造するタカタの高田重久会長は、それまで10年以上にもわたり同社製品の不具合を原因とする交通事故で、死亡者8人、けが百数十人という被害者を出してきたことについて、初めて記者会見を開き、謝罪した。記者会見当日のブルームバーグの記事はこれを以下のように伝えた。

お辞儀を伴う公的謝罪は日本の“儀式”

タカタの高田茂久会長(49)は、都内で同社の株主総会の終了後、記者会見を開き、頭を下げて謝罪した=いちばん上の写真=。「まず、私が直接説明する機会を今まで設けてこなかったというのは、大変申し訳なく思っております。また亡くなられました方々、おけがをされた方々には大変申し訳なく思っております。お客さまに安全を提供するのがわれわれの本分であるのにもかかわらず、残念ながら、われわれの安全を提供するべき製品が、お客さまに被害を与えてしまった。そのことにつきましては痛恨の極みというふうに思っております」。

このような日本の儀式としてのお辞儀を伴う公的な謝罪は日本独特なもので、北米も含め、世界のほかの国ではおよそ見られないものだ。

対面を保つため、広告を出すアメリカ企業

これに対して、アメリカの企業幹部は、直接的な謝罪を好まず、より体面を保った形での謝罪をする傾向がある。たとえば、メキシコ料理のチェーン店「チポトレ」は2015年12月9日、200人近くの客が食中毒を発症したことについて新聞の全面広告で謝罪した。同社のスティーブ・エルスCEOは広告に「この場をお借りして、チポトレのすべての社員を代表して謝罪いたします。チポトレで食事をなさったお客様の具合が悪くなられたという事実は決してあってはならないことであり、深くお詫び申し上げます」との謝罪文を掲載した。チポトレが明確に問題点を述べ、誠実に謝罪を表明したということで、メディアは同社を持ち上げさえした。だがチポトレは、日本でよくあるような記者会見が必要とは考えなかったし、自社の株主などのステークホルダーたちに対して直接謝罪を述べる場も必要とは考えていなかった。

直接対面せず、動画で詫びるアメリカ企業

カジュアルな調子で動画で謝罪するホール・フーズのロブ共同CEOら

同様に、スーパーマーケットをチェーン展開するホール・フーズ社は2015年7月2日、調査に入ったニューヨーク市当局からパッケージ食品を継続的に不当に高い価格で販売していたと指摘されたことを受け、ウォルター・ロブ共同CEOが「わが社は過ちを犯した」と述べる動画を同社のブログ上にアップした。アメリカ企業の多くは、どのような不祥事を起こした後であれ、このように非公式かつ非直接的な形で謝罪することを選択するようである。(高橋眞人)

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