不況下でも社会とのコミュニケーションを途絶させない方法

新型コロナウイルスのパンデミックの影響で、世界的な大不況が近づいているとマスコミが騒がしくなっています。いつやってくるか、どの程度のものになるかは不明です。「不況」とは、成長を求めているビジネスリーダーにとって不吉な言葉です。だれもかれも、深刻なものにならないようにと願っています。しかし、景気後退は現実の出来事です。それでは、どのように準備すればよいでしょうか?また、顧客に対して何と言えばいいでしょうか?

企業の本物のストーリーを語り続ける

いちばん重要なことは、経済が回復し始めるまで、企業の初心に戻り、顧客に対して、信頼に値する本物のストーリーを語り続けることです。不況下では、顧客の消費・支出が減速しますが、人間社会が存在している以上、完全に止まるわけではありません。コミュニケーションが途絶えてしまえば、顧客や潜在顧客を取り戻すのに非常に大きな労力が必要となります。

悲観的になりコミュニケーションを途絶えさせない

そのため、不況入りするからといって、暗たんたるムードになってはいけません。顧客や株主にあなたの会社がビジネスを継続、強化するためにしていることを説明する必要があります。このご時世に大規模な宣伝キャンペーンは現実的ではないかもしれませんが、予算の財布を傷めずに顧客とつながり続けるためのマーケティング戦略はあります。不況時でも潜在顧客層とコミュニケーションがとれる費用対効果の高い4つの方法を以下に示します。

1.デジタルニュースルームをつくる

会社の寿命を示し、その長所を強化し、顧客のロイヤリティを深めるブランドのストーリーを伝えるコンテンツをオンライン上でシェアします。デジタルニュースルームに最適なプラットフォームは、すでに所有している可能性があります。また企業のウェブサイトに自社のストーリーを伝えたいメディアを対象とした専用ページも設けます。企業(ブランド)の経緯、トップのプロフィール、ファクトシート、高解像度の画像を見つけやすいように置きます。

デジタルニュースルームは、企業の歴史や大きなエピソード、創業者や現在のリーダーまで、ブランドのストーリーを伝える場となります。ここで、会社のコアバリューを強調します。ブランドが持続可能であることを読者に感じ取ってもらいます。

2.ソーシャルメディアで顧客と直接かかわる

ソーシャルメディア上での存在感を高め、フィードバックを求めて顧客と直接関わります。親しみやすく振る舞う必要があります。ソーシャルメディアで成功しているブランドは、独自の個性を持ち、魅力的です。つまり速やかな対応や回答、リアルタイムでのコメント対応をするため、専任のチームを置くことを意味します。できるだけ迅速に、できれば1~2時間以内にコメントに返信することを目指します。ソーシャルメディアへの積極的な参加は、自社のファンに声を届け、対話を可能にします。彼らのフィードバックから得られる洞察は、新製品開発、サービスの改善、内部プロセスの改善などにつながる可能性もあります。

3.メディアのソース(お得意の取材先)になる

メディアから市民団体のリーダーに至るまで、だれもが今後何をすべきかについての視点を探しています。あなたのブランドと一致している場合は、あなたの会社が現在の経済状況をどのようにコントロールしているかを共有し、リカバリーに関する洞察を提供します。会社が承認されたキーメッセージを作成し、メディアに登場するリーダーが語るべきガイドラインをつくります。これによって、彼らが不況について集まりやイベントで率直に語ることができるようになるだけでなく、将来に向けて自信を得られる可能性があります。メディアだけでなく、フェイスブックやツイッターなどのSNSを通じて視点を提供することを奨励します。こうした活動を通じて、自社の経営者を影響力のある専門家として位置付けます。

4.地元に根を下ろす

会社が事業を展開している地域社会とつながる方法を探します。地域に立ち返ります。本社、工場、店舗の近隣の学校や地元企業、市民団体などを支援するために、それほどむずかしくないことをします。地域活動に1日参加したり、講師となって地元の小学生に教えたりといった簡単なことで構いません。

従業員とのコミュニケーション

不況下では、従業員の間で、不安や悲観、士気の低下が起きる可能性があります。自社社員と効果的にコミュニケーションをとることがこれまで以上に重要になってきます。不安を抱き、自分の会社および自分の将来について悲観的な見通ししかないときに成功できる人はいません。社員は、組織の方向性と彼らが果たすことができる役割が明確になっているときにこそ、最大の力を発揮します。

誠実かつ頻繁な社内コミュニケーション

先行きが不確実な時期に従業員を維持することは、大きな課題の1つです。良くない噂が広まったり、自分に大事な情報が伝えられていないと感じたりすれば、まじめな社員は去っていきます。不況下では、誠実かつ頻繁なコミュニケーションが不可欠です。従業員の健康に配慮することも必要です。

従業員に対するコミュニケーションは、企業トップから、良いニュースでも悪いニュースでも、適切なチャネルで適宜行う必要があります。(高橋眞人)

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