マーケティングと正直さ
現代の消費者にとって、企業に正直さ、誠実さを感じるかどうかが、商品を購入するかどうかの重要な判断基準に浮上しています。消費者の多くは、大企業が疑わしい統計を使って製品をマーケティングしたり、消費者からの多くのクレームを隠蔽したりしているのではないかと疑っています。
米国では、顧客の半数以下しか広告を信用していないという調査結果が出ています。消費者の3分の2は大企業が「正しいことを行う」と信じていません。日本でも同様でしょう。このため、現代の企業は顧客からの信頼を得るのに苦労させられています。
その背景に、これまで企業と顧客との対話が一方通行であったことがあります。しかし、ソーシャルメディアがこれを大きく変えました。企業の行動や情報発信は、消費者や専門家から批評され、批判され、反対の意見が広がる可能性もあります。レビューサイトで専門家やほかの消費者の意見を簡単に読むことができます。ところが、日本の企業の多くは「批判されたくない」ために、ソーシャルメディアの活用をまだ躊躇しています。
企業が「正直さ」を確保するためには、情報を透明化することです。「透明性」を採用するタイミングは今です。さもないと、あなたの会社は行く行く大きなコストを支払うはめになるでしょう。(高橋眞人)