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幹部や社員がセクハラで訴えられたら

「#Me Too運動」が高まりを見せているいま、企業としての準備は?

2018年4月、財務事務次官が女性記者へのセクハラ疑惑を週刊誌に報じられ、その後更迭されました。2019年2月には、大林組の20代後半の男性社員が、就職活動のOB訪問に来た女子大学生に猥褻な行為をしたとして逮捕されました。一方、2019年3月、京都造形芸大の講師が公開講座中に見せた絵や性的発言で女性参加者に精神的苦痛を与えたとして、大学が訴えられました。もしあなたの会社の幹部や社員がセクハラや性犯罪で訴えられたら、どうしますか?

個人の損害より企業のダメージが大きくなる

こうした問題の場合、個人が受ける刑罰や損害よりも、所属する企業が受ける損害と評判(レピュテーション)のダメージが甚大になる傾向があります。そのため、こうした提訴や告発は、企業が迅速に対処しなければならない危機事案です。マスコミや世論は、仮に社員個人が引き起こした事件であったとしても、提訴や告発があればすぐに企業の社名を出し、企業全体を公開裁判にかけることになります。

弁護士とPR専門家を呼ぶべき

まずは危機管理に対処できる弁護士とPR専門家を呼び、会社の評判を守り、長期的なダメージを防ぐために協力してもらうべきです。

一般的に弁護士は、企業が受ける法律的ダメージを最小限にするために活動しますので、「企業の無罪を主張する」「予見できなかったという」「社員個人が原因であることを強調し、企業と社員とを切り離す」「プロセスを引き延ばす」「意味のあるコメントをしない」傾向があります。こうした対応が、場合により、コミュニケーション上の危機対応(クライシスコミュニケーション)に反する場合があります。

日頃からの防止努力が前提

コミュニケーション(PR)の観点からは、企業がネガティブな論調から自身を守るため、迅速に素直な態度や意見を表明したほうがよいケースがあります。たとえば、「大変驚いた」「痛恨の思いである」などの態度表明です。改善策、再発防止策をすぐさま公表することが、批判を和らげる場合があります。「できる限りの防止努力をしていた」というのも必須です。しかし、それは日頃からセクハラ防止研修や誓約書の提出などを実施していることが前提です。

戦略的なコミュニケーションが必須

この種の危機の影響は比較的長く続きがちです。ネガティブな記事や投稿は、ネットを通じて何年も残ります。企業にとってイメージの改善には時間がかかるでしょう。企業の存続を守るため、従業員とその家族の生活を守るため、法的な対処だけでなく、戦略的なコミュニケーション計画は必須です。

企業自身が変化することで認めてもらう

企業の評判の改善のためには、まずは自社の役員・社員、株主、サプライヤー、パートナーなどの関係者に対する意識改革をしてもらい、行動を変えてもらう必要があるかもしれません。口先だけで対応するのではなく、企業全体が身をもって変化することを示すのです。(高橋眞人)

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