プロジェクトの承認を得られる成功プレゼンの9つのルール

プロジェクトの承認を得るため、あるいは契約を取りつけるため、プレゼンを成功させなければならないというケースが顕著に増えています。大抵は企業の幹部の前でおこなうものですが、どんなルールを守れば、成功しやすいでしょうか。

1.ROIを証明する

多くのプレゼンテーターが経営幹部を前にしてプレゼンしたときにつまずきやすいのが、経営幹部の視点に立てないことです。彼らが求めているのは、ROI(投資利益率)です。しかもそれを短時間で知りたいと思っています。実務家はそれに対して、どうしても何をするのか、どんなふうにやるのかといった戦術論に重きを置きがちですから、関心のある点が食い違いやすいのです。ROIを明確にすることで、幹部は安心して話が聞けるようになるでしょう。

2.何が課題かを定義する

あなたが提案するプロジェクトの考え方は素晴らしいかもしれませんが、経営幹部にとっては、企業にとってのなんの課題の解決につながるのかが不明確だと、乗り気にはなれないでしょう。もともとの課題(悩み)はなんなのか。割り当てられた時間の最初の4分の1を費やすぐらいでもよいでしょう。その課題が深刻であればあるほど、幹部はその先の提案に耳をそばだてることになるでしょう

3.質疑とディスカッションのための時間を残す

質疑とディスカッションのために十分な時間を確保してください。幹部はそもそも多忙な人々です。しかも、人によっては、人の話を一方的に延々と聞くより、自分の疑問点をさっさと質問したいタイプの幹部もいるものです。そういう人にとっては、質疑の時間が十分でないと、大きな不満を感じるものです。

4.正しい数字だけ使う

誤った数字(データ)が一つでもあれば、あなたのプレゼン全体の信ぴょう性が損なわれるでしょう。数字やデータは、原典にあたるなどして、正確性を期してください。もしプレゼンの最中に間違いが見つかれば、必ず正しい修正し、後で届けることを約束してください。

5.参加を促す

たとえば、 「~という問題を感じたことはありませんか?」「~という課題が解決されればいいと思いませんか?」などと、オーディエンスに時々質問し、話の中に引き込んでください。必ずしも直接答えが返ってこなくても構いません。人はだれかから質問されると、自動的に頭を回転させて考えてしまう性癖をもっています。問いかけることが大事です。

6. 難解な言葉をなくす

プレゼンを成功させるための秘訣は、むずかしい言葉、業界用語、カタカナの外来語をできるだけ減らすことです。カタカナ言葉の代わりに、日本語(大和言葉)をできるだけ使うようにします。

7. 情報の洪水を避ける

プレゼンの中に情報やデータが多すぎるのは考えものです。 データばかりを追っていると、何が核心かがどんどん見えづらくなり、眠くなってきます。1枚のスライドごとに、グラフや表が一つ、キーポイント(主張)が1つ、といった「ワンスライド、ワンテーマ」が理想です。

8. データを単純化する

聞き手を混乱させないため、データをシンプルな形にして提示してください。たとえば、経時的な変化を見せるには、数字で見せるより、単純なに折れ線グラフを見せるほうが印象に残ります。三次元のグラフは見ているほうが混乱しやすいので、やめてください。ただ、すべてのグラフ、チャートにデータラベル(数値)が必要です。明確で分かりやすいタイトルを付けるのも重要です。

9. 行動を呼びかける

終盤に、なにか特定の行動を呼びかけることです。複雑にせず、できるだけ一つに絞って下さい。それで初めて、プレゼン全体の意味がはっきりしてきます。(高橋眞人)

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