バイデン氏が報道官に指名したジェン・サキ氏とはどんな人物か
バイデン次期米大統領は昨年11月、ジェン・サキ氏(41歳)をホワイトハウスの報道官に指名した。サキ氏は、オバマ政権下で国務省の報道官やホワイトハウスの広報部長を務めた。CNNにも政治記事を寄稿している。
41歳で政治広報畑の頂点を極める
サキ氏はバージニア州のウイリアム・アンド・メアリー大学の卒業。ジョン・ケリー氏が2004年の大統領選に出馬した際の副報道官や、ジョセフ・クロウリー下院議員の広報責任者、民主党下院選挙運動委員会の地域報道官、オバマ政権のホワイトハウス副報道官、広報副部長、PR会社グローバルストラテジーグループワシントン事務所の上級副社長兼マネージングディレクター、そして再びオバマ政権に戻り2012年再選のための報道官、国務省の報道官を歴任した。
2児の母親
民主党下院選挙運動委員会の副財務責任者、グレゴリー・メシャー氏と結婚しており、2児の母親。
バイデン氏は「私はジェンを完全に信頼している。彼女が広報部長としてホワイトハウスに戻ることを承諾してくれたことに興奮している」と声明の中で歓迎した。
(何事もなくバイデン政権が今月発足すれば)サキ氏による記者会見は毎日実施され、バイデン氏の肝煎りで、サキ氏が率いる広報チームは全員が女性で構成される。サキ氏を含め、チームの女性の多くが幼い子供たちの母親でもあるという。
「私は過激な報道官にはならない」
米国社会の分断が進む中で、サキ氏は2020年12月31日のインタビューで「ホワイトハウス報道官の仕事の一部は、米国民との信頼を再構築すること。あまり過激な報道官にはならない。これまでのようにホワイトハウスからの匿名のリークは行われないようにする。私の目標は真実と透明性を保ち、メディアや記者だけでなく、米国民のためにベールをはがすのを助けること」と述べている。これについて、ホワイトハウスとメディアの間の緊張関係が緩和されると期待する声が出ているが、逆に透明性が薄れるのではないかと懸念する声もある。(高橋眞人)