CSR活動をどうやって広報すればよいのか
CSR活動を広報するメリット
企業の社会的責任(CSR)活動への取り組みが増えるにつれて、自社のCSR活動を世の中に広報して多くの人に知ってもらいたいという欲求が高まってきます。企業によるCSR活動は、自社のブランドに確実にベネフィットをもたらします。口コミのポジティブな評判だけでなく、信頼性やロイヤリティが得られ、収益性にも寄与する可能性があります。企業が危機に遭遇したときは、CSR活動に取り組んでいることによるよい評判の蓄積が、ネガティブな報道やコメントを緩和してくれる役割を担ってくれます。また、優秀な人材が獲得できる可能性が高まります。
宣伝臭いとせっかくのCSRも失敗する
しかし、あまり宣伝臭が強くなると、せっかくのCSR活動も嘘っぽく見えてしまいます。単なる宣伝のためだけにCSR活動を行うのであれば、CSR活動は失敗する可能性があるでしょう。かといって、それがだれにも知られなくてもよいというわけにもいきません。それでは、どうしたらよいでしょうか?正しい伝達の方法が重要です。
顧客にはニュース記事(パブリシティ)で伝える
それでは、CSR活動を広報する際の正しい方法とは何でしょう?CSRの成果を伝えるメッセージは、到達しようとしている各オーディエンスに合わせて調整する必要があります。たとえば、顧客に対しては、ニュース記事にしてCSR活動を伝えることがベストな伝え方です。広告は役に立ちますが、パブリシティ(PR)で獲得した記事は、より客観的で信頼されやすいでしょう。
投資家には財務影響を語り、NGOには継続的対話を提供
投資家に対しては、CSR活動がどのように財務パフォーマンスと競争上の優位性につながるかを明確なストーリーをもって語る必要があります。そして、NGOや環境活動家、企業行動を監視する機関などに対しては、CSR活動を利用して、継続的なコミュニケーション(対話)を行うことが重要です。(高橋 眞人)