専門家じゃなくてもできるSEOの10のコツ~ウェブ制作会社に頼るな
SEOは自分でもかなりのところまでできる
SEOとはSearch Engine Optimizationの略、つまりグーグルなどの検索エンジンに自社のウェブサイトが上位に表示されるようにするための種々の活動のことです。中小企業であれば、実はSEOの業者に高い料金を支払ってやってもらう必要はそれほどなく、自分でもかなりのところまでやることが可能です。以下に、素人でも取り組めるSEOのコツをいくつかお示ししましょう。
1.テーマを一つに絞り、専門性を高める
ウェブサイトの内容を一つのテーマにとことん絞り、極めること、専門性を高めることが重要です。それによって、ほかのサイトと比べて、注目が集まりやすい(つまりグーグルにも注目されやすい)サイトとすることができます。だれでもが書ける内容より、専門家にしか書けない内容であると思われることです。
2.ユーザーにとって興味深く有益なサイトにする
グーグルは近年、コンテンツの質を非常に重視します。質というのは、ユーザー(サイトを見に来る人)にとって興味深く、有益な情報をどれほど提供しているか、ということです。ユーザーが求めているコンテンツを提供し、満足する高品質のページを作成することが大事です。一般的な情報を提供するより、独自性が高いとか、洞察・分析力があるなど、価値のある情報(記事)を載せることで、ユーザーにとっての価値がより高まり、グーグルにとっても注目されやすくなります。逆に、内容が薄いサイトはグーグルからの評価が低くなります。その意味では、情報量は少ないより多いほうが良いといえます。
3.ページが開く速度を速くする
こうしたページの速さもグーグルは見ています。ユーザーにとっての快適度に直結するためです。サイトが開くまで30秒以上かかってしまうと半数のユーザーが離脱します。また、開くまでの時間が1秒長くなるごとに離脱者が7%増えます。グーグルがオンライン上で無料の速度テストを提供してくれていますので、利用してみることをお勧めします。その結果が「3秒以内」なら離脱率は低くなり、上出来です。
4.グーグルがそのページを発見、理解しやすくする
グーグルにとっても、発見しやすいページと、そうでないページ、理解しやすいページと、そうでないページがあります。いったいだれを対象にした、なにをしようとしているサイトなのか。それがグーグルにとって理解しづらければ、ユーザーにとっても理解しづらいということでもあります。
5.SSL接続を使用してサイトの情報を保護する
SSLとは、URLの始まりが「http」ではなく「https」で始まる暗号化通信で保護されたサイトのことで、ユーザーとの情報のやり取りを保護します。このSSLを実装しているということが、グーグルによる評価を上げることにつながります。
6. モバイル対応していること
近年ではスマートホンなどのモバイル環境でウェブサイトを閲覧する人が非常に多くなっています。そのため、モバイル対応していない場合、離脱率が5倍以上に跳ね上がります。たとえば、WordPressを使用してつくられたサイトであれば、自動的にモバイルに対応してくれますので、簡単安心です。グーグルが無料でオンライン上で簡単にできる「モバイル・フレンドリー・テスト」を提供していますので、これを利用して自社サイトのモバイル対応度を調べてみることをお勧めします。
7.画像を減らしてページを軽くする
画像が多いことが速度を遅くする原因になります。画像の容量は、1ページ平均500KB以下、画像1枚あたり50KBまで下げることが推奨されています。
8.タイトルと概要文に検索されやすいキーワードを入れる
これはSEO対策ではおなじみの方法です。ウェブサイト制作会社のほうは、制作するのが本業であって、SEO自体には力を入れていない(というか、それほどの知識もない)というケースが意外に多いようです。そのため、発注者が知らないうちに、肝心なタイトルと概要文がいい加減につくられていたり、全部のページが同じになってしまっていたりする場合すらありますので、この点は必ずチェックすべきです。すべてのページにそれぞれ個別のタイトル(27字)をつけ、80文字以内の概要文をつけます。そのときに、探されやすいキーワードを極力含めます。「13文字の法則」というものがあり、13字の前半と13字の後半に分けた二つのまとまりの文(情報)にすると、一瞬で理解されやすく、また上位表示もされやすくなると言われています。たとえば、(前半)「水素水の美肌効果の評判は?」(後半)「1杯でレモン9個分の効果」といった具合です。キーワード(この場合は「水素水」「美肌」)がタイトルの後半より前半にあるほうが評価されやすいでしょう。画像1枚1枚にも、説明文を付けられますので、これは付けておいたほうが検索されやすくなります。ただし、画像内のテキストは認識してくれません。
9.ナビゲーションをシンプルにする
ユーザーにとって、どこになにが置いてあるのか、わかりづらいサイトはNGです。どのページにいても、見たいページにすぐに行けるように、ナビゲーションをシンプルにすることが大事です。
10.専門サイトはドメインを別にしたほうが有利
自社内にいくつもの領域がある場合、一つの専門領域のサイトであれば、別のドメインとしたほうが有利であると言われています。
自分で理解して自分で指示する
ウェブサイト制作会社は、ページを作成するのが仕事であって、マーケティングを目的としたSEOの知識を持っているのはその担当者のうち1割ほどしかいないのが実情です。きちんと持っているのは、デザインよりマーケティング系出身の人です。ですので、基本的には、あなたが自分でグーグルのツールを使うなどして研究し、自分で指示を出すことが必要なのです。(高橋眞人)